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メルマガ2023.06.16

顧客マスタがないと会社は損をする?!
~攻めのERP!?利益拡大のための内部統制!(1)~

大連出張の際に旅順へ足を延ばして203高地を訪問してきました。
なかなか感慨深いものがありました…

お客様各位

いつもお読みいただきありがとうございます。TREの西澤です。
さて、新しいシリーズを始めてみました。
というのも、弊社の良きパートナーであるレイズビジネスコンサルティング社の加納総経理がとても興味深い本を出版されていて、その本をテーマに「共同セミナーを是非やりましょう!」と言ってからはや3年…
このままではいつまで経ってもセミナーが実現しないので、いっそのこと、メルマガでシリーズ化してしまえば、いつかセミナーのネタが溜まるのでは?という単純な自己激励です(笑)

シリーズ:「攻めのERP!?利益拡大のための内部統制!」
その(1) 顧客マスタがないと会社は損をする?!

本題に入る前に、先ずは弊社製品の柱でもある「ERPとは?」について改めて整理させて下さい。
以前、お客様に自社のご紹介をする際、私は「弊社は自社開発のERPを取り扱っております」と説明していました。
ある時、ふとした思いから、「弊社は自社開発の業務システム、所謂、ERPを取り扱っております」と言い方を変えました。
その理由は、これまでの営業経験から、“ERP”に対する概念がお客様によって全く異なるということを感じたからです。
例えば、一言に「ERP」と言っても、あるお客様は会計ソフトを思い浮かべ、またあるお客様は生産管理システムを連想する…など、その方の業種や背景、ご経験等によって、イメージされる機能範囲が千差万別であることに気づかされたからです。ならば、先ずはお客様に先入観を与えないように「業務システム」と言った後、お困りごとをヒアリングしていく中で、そのお客様のイメージするERPの範疇を見定めた会話をするように心がけようではないか、というわけです。

では、一般的なERPの定義とは、また一般的に言われる「基幹システム」との違いは何でしょうか?
私なりの言葉でざっくりまとめさせていただくと、

基幹システムは生産管理・在庫管理・人事システムなど、主要な業務ごとにシステムが独立しています。
対して、所謂ERPは、複数の主要業務をひとつのシステムで一元管理する点が大きな違いです。

即ち一気通貫である点が、業務毎に独立した「基幹システム」と一線を画す「ERP」のERPたる所以と捉えています。
より深堀されたい方は、私が御託を並べるよりも、より分かり易い説明を見つけましたので、下記のリンクをどうぞ。

《ERPシステムとは?概要から導入の流れまで詳しく解説》

と、前置きはこのくらいにして(笑)
加納先生の著書『中国現地法人の利益拡大のための内部統制』[2019年・株式会社税務経理協会](以下、文献)に関わるお話です。
私もそうでしたが、内部統制と聴くと“守備”を連想される方が多いと思われますが、内部統制と利益拡大、即ち“攻め”を結び付けたところがこの文献の魅力です。
特に私が秀逸だと感じたのは、その文献冒頭でまとめられているキーセンテンスを繋げたデシジョンツリーです。
このデシジョンのルート(根っこ)は、「PL上の営業利益率が低い」であり、その原因を紐解くようにツリー展開されています。
今回は、その中で「顧客からの引合い情報が一元管理なされていない」について、考えてみました。 ディシジョンツリーの展開は下記のとおりです。

PL上の営業利益が低い
 → 売上高が少ない
  → 組織的な営業が行えていない
   → 顧客からの引合い情報が一元管理なされていない
    → 顧客名簿がない

文献では、「収益拡大のためには組織的な営業が必要である」とした上で、よくある問題点として、「営業担当者任せとなっている」ことを挙げています。勿論、中国の営業担当者の中には一匹狼のスーパー営業も多く見られますし、「中国では“人との関係”が大事!」という言葉は、私が中国に住み始めた15年ほど前には耳にタコができるほど聞かされた言葉ではありますが、中国経済も発展し、また不正取締り等が進む中では、中国に限らずとも個に依存しない組織的な営業は事業効率を高め、利益拡大を行う上では欠かせなくなってきているのではないでしょうか?
この問題に対して文献が語る理想的な状況は、顧客情報や引合い情報、商談情報等がグループウェア等に登録されていて、社内で共有されることだと説いています。

いや、確かにその通り。ついては、所謂SFA(Sales Force Automation)やCRM(Customer Relationship Management)と呼ばれるシステムの導入が有効なのではないでしょうか?
例えば、レイズ社同様、弊社の良きパートナーであるソフトブレイン・チャイナ社e-Sales ManagerやCybozu社のkintone等は、うってつけの営業支援ツールではないかと思います。
(どちらも弊社で代理販売してます。ご興味のある方はお気軽に私まで!)

(…と、ERPの話のはずが…)
いやいや、肝心なのはここからです!

文献が更に掘り下げているのは、「顧客名簿がない」ことです。
個人プレーではなく営業マネージャー等も巻き込んだ総力戦の営業をするには、顧客名簿の共有は不可欠です。「営業」という観点で言えば、これはSFA/CRMによる管理強化でも収まる話ですが、実は各顧客の資本金、従業員数、業歴、与信管理情報等、顧客名簿等の管理情報は営業面だけでなく、受注業務や売掛管理等にも大きく関係します。
そうです、正にERP(販売管理+財務会計)における顧客マスター情報です。
文献でも触れられているように、この販売管理における顧客情報の管理を怠ると、焦げ付きや不正にもつながりかねません。
仮に、相応しくない顧客を営業担当者の一存で取引相手としてしまうことで、例えば、営業担当者の親族や友人を架空の取引先とし、その会社に商品を出荷させることで、横領やマージンの中抜きが発生するようなリスクが高まります。
取引先までグルであれば、システム上の金額等も申し合わされていることがあるため見つけにくいですが、顧客情報を上長や管理部門と共有することで、多角的なチェックが可能となり、不正の抑止にも繋がります。不正やミスによる損を防げれば、売上とは違い、その額は丸々利益になります。
具体的な対策としては、例えば、受注処理の段階において、そもそも実態のある取引先なのか、或いは代金回収の可能性があるのか、等について検討・管理し、更に望ましいのは担当者の一存ではなく、上長の承認を得た上で受注を確定する、等のプロセスが必要になります。
このようなプロセスを管理するのがERPであり、更にERPであれば顧客の管理(顧客マスタ)に加え、その顧客からの受注(販売管理)に対する売掛管理(財務会計)までシームレスに行うことが出来る、これこそ一気通貫なシステムならではのメリットなのです。

(…何とかERPにつながった…)

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
引き続き、皆様からのご意見・ご感想、取り上げて欲しいアプリやテーマのリクエスト等、お待ちしています!
また今回は、皆様へのプレゼントのお知らせがあります!
実は『中国現地法人の利益拡大のための内部統制』に感動して、大人買いした本が1冊残っています。
ご希望の方は、本メルマガの感想を添えて、07/10までに下記フォームまたは直接私西澤までご連絡下さい。

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因みに、プレゼント用の本は、著者サイン入りです♪
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(担当:西澤)

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