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メルマガ2024.09.25
先日大連出張時に星海講演のイルミネーションショーを初めて見ました。
橋や近隣ビルまで巻き込んで行われ、とても壮大です。
お客様各位
少々ご無沙汰致しております。TREの西澤です。
最近、個人的に衝撃的なニュースに触れ、久々につらつらと書き綴らせていただきました。
今回は以前に書いたAIの話の続編です。生成AIに限って、ではありません。詳しくは本文で!
最近、お客様訪問で、AIに関する話題がまた増えてきた気がします。
例えば、
「受注予測をAIとか使ってできないかなぁ…?」 とか
「生産計画をAIとか使って上手く調整できないかなぁ…?」
などです。
勿論、理論的には出来ます。但し、社外秘を含め社内の重要データをAIに放り込むことが出来ればの話ですが。以前のメルマガでも述べさせていただいた通り、個人的な見解は、現状AIからはあくまでも確認や修正も含め人が最終判断を行うことを前提としたたたき台的な情報提供にとどめるべきと考えています。正確なデータや処理が求められる業務システムの世界では、万一、ハルシネーション(AIが事実と違った情報を提供すること)が発生してしまっては業務への影響は計り知れませんので、このようなお客様からの問合せにはAIの業務システムへの適用は限定的が望ましいとお答えしていました。
(参照:「話題の ChatGPT を使ってみた!! ~シリーズ:話題の業務改善アプリを試してみた!(1)~」)
しかし、最近、日本から衝撃的なニュースが飛び込んできました。
なんと、名古屋の大手スーパーさんが弁当や総菜の発注管理にAIを導入して、廃棄抑止と利益向上を両立させていると言うのです。これは、以前に流通系のITに関わっていた私としては「え?!ついにそこまで来たのか…」と驚きを隠せませんでした。
そもそも私が流通系ITに関わっていた当時は、自動発注や発注勧告は、リードタイムはさることながら、コーザルデータ(天候や地域イベント等)の外部の影響も受けるという難しさがあり永遠の難問と看做されていました。また当時はビックデータもそれを処理できるコンピュータもなく最終的には人の確認が大前提、システムによる精度の高い予測など、絵空事といった雰囲気でした。それが今や実現されている、というのだから驚きです。
興味を持って調べてみると、なんと埼玉など他の地域のスーパーさん等でも同様な試みに成功しているというではありませんか!
私はAIに対する認識を改めなければならないのかもと感じ筆をとった次第です。
早速調べに入って目にしたのがガートナー社発表の「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2024年」でした。
【日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2024年】
(出典:ガートナー 2024年8月)
参考:https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20240807-future-oriented-infra-tech-hc
上図から読み取れるのは、生成AIは今まさに「過度な期待のピーク期」であり、以降はジェットコースターの下り坂、「幻滅期」に突入するだろう、というものです。
「え?今下り坂・・・。待てよ」
この資料をよくよく眺めると、AI (上図では人工知能)は「生成AI」とは明確に別物に定義されており、既に「啓発期」の後半に差し掛かっています。なるほど!世で生成AIが騒がれている状況を私がそうだったようにおそらく皆さんも「AI」と同義語と捉えていう状況なのだろうなと。
AIは専門的にはレベルに応じて、特化型人工知能(ANI:弱いAI)、汎用人工知能(AGI:強いAI)、人工超知能(ASI)の3種類に分類されます。生成AIを含め、用途を特化した自動運転等に使われるAIも全てANI(弱いAI)に分類されるとのこと。余談ですが、AGI(強いAI)として分類されるには「コーヒーテスト」と呼ばれる試験で、ロボットが家庭環境に入りコーヒーを見つけ、その淹れ方を学習する、といった高い能力が要求されるようです。ましてや、ASIに至っては超知能を持つ或いは人間よりも賢い、という定義のようで、この種のAIは現在はまだ実用化はされていないようです。ここまでがAIのテリトリーですが、それでは、AIと生成AIの違いは何でしょう?従来のAIが「学習済みデータから最適な回答を提示する」のに対して、生成AIは「オリジナルコンテンツが想像できる」という大きな違いがありChat GPTなどがそれに分類されます。
先に紹介したスーパーの発注AIも、最近話題の自動運転なども、所謂、特化型AI(ANI)です。ChatGPT等に代表される昨今の生成AIブームが人々の中でAIと混同され、そのAIの進化の目覚ましさから「AIなら何でも出来る!」といった過度な期待に変わっている状況なのかもしれません。
とは言え、その特化型AIが既にスーパーの生鮮品発注を自動化し、食品ロスや利益向上に貢献しているといった事実に変わりありません。もしかしたら、私が今携わるERPやMESに関しても、ある程度限定的な用途で、その適用機能が最適に定義できれば、それらの世界を変えていく日も、きっとそう遠くないのかも知れません。
そんなとき、社長からなんの前触れもなく突然メールで、
「これからはAIとの共存共栄が鍵だぞ西澤!」
「はいはい…」
しかし、特化型AIでも構築にはかなりの投資が必要、また特化型AIの言いなりで自分の頭で考えない社員は幹部であってもリストラも。
「共存・共栄ね〜。」
そんなことを考えていたある日、工場を経営する後輩から、
後輩:「先輩って、IT詳しいですよね?」
西澤:「まあね。」
後輩:「ERP導入して便利にはなったんだけどさ、フォーキャストに合わせた足の長い部材発注なんか営業が弱腰でコロコロ注文数変えるので作業分別とかめんどいし、処理忘れも多くて…。資金繰りはExcelでやってるけどこれも大変…。『今日はこれをやらなければダメよ!』みたいな美人秘書機能的なやつ、AIで開発できないっすか!」
西澤:「あ…、電車の時間が… またね。」
電車を理由にアタフタとその場は会話を打ち切りましたが、実は大掛かりな生成AIや特化型AIを使わなくても秘書機能的なやつは世にあります。(美人かは分かりませんが…)
先ほど自動発注は当時絵空事と書きましたが、AIのまだよちよち歩きで実用化がままならなかった当時、既にWalmartなど欧米の大手スーパーでは棚から商品がなくなりそうになると自動発注する仕組みはありました。もっともこれは、欧米ならではの“割り切り”の産物で日本のコンビニなどでは絶対採用されないようなシステムでしたが…
昨今の(ディープラーニングタイプの)AIは、学習データが巨大であればあるほど精度が上がってきますが、実は大抵の工場では社内システムのERPやMESにあるデータの分析プラスアルファーでフォーキャストや生産計画の精度をあげることが可能です。そういった仕組みであれば弊社のSTEP Proシリーズ(ERP・MES)のカスタマイズで対応可能、直感的に言えばその精度は特化AIのアウトプットと比べても遜色ないと確信しています。(インプットデータが大差なければ統計的に考えても差は誤差の範囲のはずです)
ともあれAIとの共存共栄は弊社に限らず多くの会社の今後の課題だと思います。ぜひAIに関しても宜しかったらお気軽にご相談ください。弊社のERPやMESをお使いでなくてもAI以外の解決策も含めてお客様の相談相手になれれば幸いです。言うまでもないことですが、会社に然るべきボリュームのデータベース(ERPやMESなど)がなければ、人工知能の活躍は期待できません。
【展示会のお知らせ】
メルマガついでの展示会出展告知です。
来たる11月5日より、上海にて、今年もPTC/FBC展示会に参加致します!
下記QRコードをスキャンして事前登録いただくと、入場料50元が無料になります♪
皆さま、是非ご来訪下さい!スタッフ一同、お待ちしております。
《上海PTC/FBC展示会》
名 称: | FBC上海2024 in PTC伝動展 |
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会 期: | 2024年11月5日(火)~8日(金) |
会 場: | 上海新国際博覧中心FBCエリア |
対 象: | 自動化・設備、自動車、電子電気、省エネ・環境、工場MROに関連する製造業企業 |
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
引き続き、皆様からのご意見・ご感想等、励みになるご連絡をお待ちしています!
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(担当:西澤)
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